全世界で毎週800万以上のユーザーが、300億回以上も動画を試聴する子供向けアプリ「YouTube KIDS」の、日本での提供が31日、始まった。同日、都内のGoogle YouTube Space Tokyoで行われた記者発表会で発表された。日本は世界で28カ国目。

 「YouTube KIDS」は、さまざまな子供向けのYouTubeの動画が試聴できるアプリで、Google PlayとApp Storeで無料ダウンロードできる。7つの言語で提供され、子供向け動画をアニメ・ドラマ、おんがく、まなぶ、はっけんの4つのカテゴリーに分けて配信、提供。教育的コンテンツは、世界各国で1日あたり約5億回、試聴され、100万もシェアされているという。

 日本向けコンテンツとしては、アニメ・ドラマでは「妖怪ウォッチ」「うっかりペネロペ」、音楽ではテレビ朝日系アニメ「キラキラ☆プリキュアアラモード」のエンディングダンス、テレビ朝日系で放送された「動物戦隊ジュウオウジャー」のジュウオウダンス動画などが試聴できる。

 独自のコンテンツも楽しめる。東映アニメーションが、シリーズ累計150万部を突破した人気の児童書「おしりたんてい」の、オリジナルアニメを提供する。鷲尾天プロデューサーは「映像のコンテンツがいっぱいありますので、お届け出来るものをお届けしたい。目玉になるのは、YouTube専門で開発した『おしりたんてい』。ぜひ、お子さんのものに届けば。子どもは面白いものに、何でも跳び込む。ハードルはない。どれだけ興味を持ってもらえるか、チャレンジしたい。すごいかわいいです」と期待した。

 また、創刊40周年を迎えた小学館の少年誌「コロコロコミック」の往年の人気キャラが集まる、40周年アニメが7月15日午前8時に公開される。和田誠編集長は「YouTubeは無料だし(雑誌には)ヤバいと思ったが、一緒にやっていけばいいんじゃないかと15年12月15日に『コロコロチャンネル』を立ち上げました。連載している漫画のアニメの見逃し配信をしたり、メキメキ試聴も伸び、雑誌の購買にもつながっている」と説明した。

 40周年アニメについては、「連載中の『100%パスカル先生』のパスカル先生の教室に、キャラが集まってワイワイ、ガヤガヤやるアニメを作ります」と語った。【村上幸将】