漫画家松本零士さんから「銀河鉄道999」のせりふを歌詞に無断使用したと非難され、名誉を傷つけられたとして、歌手槙原敬之が2200万円の賠償などを求めた訴訟の口頭弁論が7日、東京地裁(清水節裁判長)であり、当事者の2人が出廷し「せりふを勝手に使われた」「盗用などしていない」と、それぞれ訴えた。

 争いの原因は、槙原が作詞作曲した「約束の場所」の「夢は時間を裏切らない

 時間も夢を決して裏切らない」という歌詞と、松本さんの「時間は夢を裏切らない、夢も時間を裏切ってはならない」というセリフ。

 曲は人気デュオCHEMISTRY(ケミストリー)が歌い、テレビCMでも放送されたのに対し、松本さんがテレビなどで歌詞が盗作であるかのような印象を与える発言をしたとして、槙原が昨年2月、賠償と著作権侵害でないことの確認を求め提訴した。

 この日は2人の本人尋問があり、槙原は「夢をあきらめる人が多い中、もうちょっと頑張ってみようと作った歌。せりふは全く知らないのに泥棒扱いされ、非常に不快だ」と述べた。

 一方、松本さんは「自分が先に使った言葉で、槙原さんも知っていたはず。他人のものだと思われるのは許せない」と反論した。