ベルリンの壁崩壊20年の記念式典で、ベルリン国立歌劇場の音楽監督で同劇場管弦楽団を率いる世界的指揮者ダニエル・バレンボイム氏は9日、各国要人らの前でベートーベンの交響曲第7番の第4楽章を披露した。
第7は1989年の壁崩壊直後、バレンボイム氏が東ドイツ市民のためにベルリンで開いた緊急公演で演奏した曲。ブランデンブルク門に集まった大群衆の喝采(かっさい)を浴び、同氏にとっても万感迫る再演となった。
バレンボイム氏がコンサートを開いたのは壁崩壊3日後の89年11月12日。オペラ収録のため、たまたまベルリンに滞在していた同氏は急きょ、東ドイツ市民を無料で西ベルリン地区のコンサートホール「フィルハーモニー」に招き、ベートーベンのピアノ協奏曲第1番と交響曲第7番を演奏した。
目の前に世界最高峰のオーケストラの殿堂がありながら、壁のため1度も足を踏み入れたことのなかった東ドイツ市民らは演奏に熱狂。拍手が10分以上続く伝説のコンサートとなった。
9日、ワーグナーの曲などに続いて、第7のタクトを振ったバレンボイム氏は、自らマイクを握り「壁崩壊直後に演奏した曲です」と由来を説明、盛大な拍手を受けた。
[2009年11月10日10時28分]ソーシャルブックマーク




