ミュージカル「レ・ミゼラブル」が12日、東京・帝国劇場で大千秋楽を迎え、24年の歴史に幕を閉じた。上演回数は2572回。鹿賀丈史(60)島田歌穂(47)岩崎宏美(52)鳳蘭(65)ら87年の初演キャストがそれぞれの役を演じる特別版で最後を飾り、現キャストを加えた総勢78人が10回以上のカーテンコールを受け別れを惜しんだ。

 初演で主演のジャン・バルジャン役を演じた鹿賀は「40年以上役者をし、その半分以上をこの作品とかかわった。私自身は満足しています」。エポニーヌ役の島田は「初演の時は年女で、見事に2周りしてしまった。人生の半分をレミゼとともに過ごし、感謝でいっぱい」。09年からコゼット役を演じた神田沙也加(24)は「この作品に恋した気分だった」と涙で話した。

 セットは東宝が「財産」として保管する。鹿賀が「またお目にかかる機会があるかもしれない」と語ると客席から大きな拍手が起こった。本家ロンドンはリニューアル版が上演されている。新演出の日本版の上演スケジュールは未定。