カンボジア国籍を取得したタレント猫ひろし(34)が16日、インドネシアのパレンバンで、ロンドン五輪カンボジア代表選考会を兼ねた東南アジア大会男子マラソンに挑み、自己新記録の2時間37分39秒で5位に入った。カンボジア選手唯一の出場で「同国1位」を確保したが、五輪切符は同国オリンピック委員会が決定する。

 早朝から高温多湿の厳しい条件下、序盤で先頭から遅れ、後半は両脚をたたきながら完走した。「目標の2時間32分に届かなかったのは自分の実力。調子は良かった。残念だった」と話し、五輪代表入りは未定だが「目指します」と諦めていなかった。

 身長147センチと小柄な猫は昨年12月のカンボジア国内でのハーフマラソン3位が評価され、同国政府などから国籍を変更しての五輪挑戦を打診された。

 今回の記録は五輪参加標準記録Bの2時間18分0秒に及ばないが、1つの国・地域で陸上のどの種目も標準記録を破れなかった場合は男女1人ずつどれかの種目に出場できる「特例」がある。ほかの陸上種目で標準記録に達する選手が現れたら、出場できなくなる。