俳優山本太郎(37)が20日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で会見を開いた。山本は脱原発運動を始めた理由について、「原発を止めようとすれば、仕事に影響するのは確実だった。ちゅうちょしたけど、まず生き延びたい、という気持ちが勝って声を上げる決意をしました」と話した。

 11月24日に欧州へ飛び、ドイツ、原発事故が発生したチェルノブイリ、そしてベラルーシを歴訪し、現地の脱原発運動などを取材して14日に帰国。その後も福島県郡山市、愛媛県松山市などを相次いで訪ね、講演などを行ってきた。

 そんな中、福島第1原発事故を受け、郡山市在住の小中学生14人とその親が同市に集団疎開を求める仮処分申請をした件で、福島地裁郡山支部から却下の決定が下ったことを、山本は痛烈に批判した。「子どもたちの無用な被爆を避けることが出来たのに、1人の大人としてものすごく情けない判決。日本の司法は機能しておらず、長いものに巻かれるのを目の当たりにした」と怒りをあらわにした。