桜田ひより(21)が2日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われた、JO1川西拓実(24)とのダブル主演映画「バジーノイズ」(風間太樹監督、3日公開)特別前夜祭の檀上で涙した。

「バジーノイズ」は、むつき潤氏の同名漫画の実写化作品。桜田は、川西が演じた「音楽を奏でること」だけを生きがいに人と関わることを必要としない生活を送ってきた海野清澄の部屋の上の階に住み、音漏れした音楽を愛し、応援する岸本潮を演じた。

この日は、むつき氏からサプライズで寄せられた手紙が代読された。その中で「潮は物語の出発点であり、推進力で、漫画の色濃いキャラクター…誰がどのように演じるかと思った。漫画の主人公は清澄ですが、映画はダブル主演であること。桜田ひよりさんであることが、完成した映画を見て深く納得しました」と絶賛された。さらに「映画ならではの潮が、そこにはいました。僕自身、知らなかった潮を知りました。関西弁に苦しんだと聞き、作者としては胸が痛いんですが…映画で関西弁でいくと決めたのは監督なので、僕は悪くありません。情緒豊かでキュートな潮でした。ありがとうございました」などとつづられていた。

桜田は「ありがとうございます。私、あまりこういうところで泣くのは慣れていないんですけど…」と言い、涙。「潮ちゃんを演じて、自分でも成長した部分もあったし、気づかされる部分もあった。私の人生で、とても大切な存在になった。その手紙…私に下さい」と涙声でリクエストした。

桜田は、演じた潮について「私の中で、潮ちゃんは今でもとても大切な存在に今でもなっているし、とても大切なものになっています。」と、女優人生にとっても大切な役どころだと強調。そして、感動を表情に表した観客の顔を見て「今、振り返ったら、とても、あっという間だったなというのが1番の部分。皆さんと濃い1日、1日を過ごした。形となって、皆さんにお届けできる日が来るんだなと。上映後の皆さんの表情を見て、改めて素晴らしい作品を作ったんだなと思えた」と撮影を振り返り、感慨深げに語った。

舞台あいさつには、速水航太郎役の井之脇海(28)と大浜陸役の柳俊太郎(32)も登壇した。

◆「バジーノイズ」 海野清澄(川西拓実)は、マンションの住み込み管理人をしながら「音楽を奏でること」だけを生きがいに人と関わることを必要としない生活を送ってきた。ある日、上の部屋に住み、あいさつを交わしてきた岸本潮(桜田ひより)から失恋したことと、音漏れしていた清澄の音楽を毎日、楽しみに聞いていたと打ち明けられる。潮は、初めて心を震わせられた清澄の音楽活動を全力でを応援すると決め、幼なじみのレコード会社務めの速水航太郎(井之脇海)を紹介し、清澄の演奏を撮影した動画をSNSに投稿してバズらせた。その中、清澄はかつてバンドを組んでいたベース大浜陸(柳俊太郎)と再会し、再びバンドを組み、アルバムが完成したが、潮は姿を消してしまう。