映画「男はつらいよ」シリーズで主人公の寅さんの「おばちゃん」役で親しまれた俳優の三崎千恵子(みさき・ちえこ、本名宮阪トシ=みやさか・とし)さんが13日午後7時15分、老衰のため神奈川県鎌倉市の病院で死去した。90歳。東京都出身。葬儀・告別式は19日午後1時半から神奈川県藤沢市藤沢493のカルチャーBONDS藤沢で。喪主は長女柴順子(しば・じゅんこ)さん。

 軽演劇や劇団民芸などの舞台を経て、映画やテレビドラマの脇役として多くの作品に出演した。

 1969年の「男はつらいよ」シリーズ第1作から全48作品に出演し、渥美清さんが演じた寅次郎の「おばちゃん」を好演。庶民的な温かさをにじませ、同シリーズになくてはならない存在だった。

 ほかの出演作に、映画「川の流れのように」「キネマの天地」、テレビドラマ「鶴亀ワルツ」「抱きしめたい」など。

 女優業の傍ら、着物の着付け教室も開いた。