杉良太郎(67)伍代夏子(50)夫妻が26日、福島第一原発の事故対応の拠点となっているJヴィレッジ(福島県広野町)を訪れ、東京電力職員や関連会社作業員を激励した。

 政府関係者でも担当大臣の許可が必要な施設で、芸能人が訪れるのは初めてで、放射線量検査を通過して施設内に入った杉は「地球上で一番困難な仕事をされている。みなさんが命を懸けて働いているから、私たちが歌っていられる」と感謝。伍代も「元気で頑張っていただくために精いっぱい歌います」と激励した。2人のデュエットで伍代の楽曲「angel~天使を見つけた~」や、被災者との触れ合いから杉が作詞、「ここで歌うために作った」という「バラ色のダンス」など9曲を披露した。

 歌唱後、杉は「“決死隊”で原発の中に入っている人に炊き出しをやりたかった。それはかなわなかったが、その思いがやっと届いた」と感無量の様子で、「涙して聴いてくれる人もいた。こっちもダメになりそうだった」としみじみ話した。

 2人の東日本大震災復興支援で現地入りするのは、今回で6回目。昨年3月の震災直後から、宮城・石巻市や岩手・宮古市などで炊き出しやコンサートなど支援活動を行ってきた。95年阪神・淡路大震災で自身も被災した経験から「明日はわが身」の思いで、精力的に取り組んでいる。