ローマ大で日本語を学ぶ学生らを対象にした「ローマ大学寄席」(日本の文化庁と落語芸術協会共催)が22日、同大で開かれ、学生や市民ら約150人が落語など日本の伝統芸能を楽しんだ。

 落語芸術協会所属の三笑亭夢太朗ら3人の落語家が高座にのぼり「寿限無」などの定番のネタを披露。また講談や俗曲の出し物もあり、観客から大きな笑いと盛んな拍手が巻き起こった。

 同大日本語学科の大学院コースではことし、日本の話芸を研究テーマに取り上げており、落語の海外公演を積極的に行っている落語芸術協会の受け入れ先として手を挙げた。25日には南部ナポリのナポリ東洋大でも公演が行われる。

 日本語学科大学院1年生のクリスティーナ・マルティニさん(23)は「全ては理解できなかったけど、酔っぱらっている人の様子を表情やしぐさでうまく表現するなどとても興味深かった」と話していた。

 三笑亭夢太朗は「イタリア人も笑ってくれた。深い意味は分からなくても雰囲気が伝わって良かった」と話していた。