第1子を妊娠した英王室のキャサリン妃(30)が入院するロンドン市内の病院に、エリザベス女王ら王室メンバーをかたった偽電話があり、担当の看護師が誤って同妃の体調などを漏らしてしまう騒ぎがあった。BBCなど英メディアが5日伝えた。

 報道によると、オーストラリアのラジオ局に所属する男性人気DJのマイケル・クリスチャンと女アシスタントが4日、キャサリン妃の夫のウィリアム王子(30)の祖母であるエリザベス女王と父のチャールズ皇太子になりすまして病院に電話を入れた。やや鼻声で高めの声質で「私の孫娘と話させておくれ」などと持ち掛けると、看護師は完全に女王と勘違いしてしまったという。声は震え、ガチガチに緊張していた。「彼女は今眠っていらっしゃいます」「体調は安定しています」などと答えた。質問はごく個人的な内容もあり、病院側は「口外していけない内容も含まれていた」と怒りをあらわにした。

 電話の途中では、英王室で飼われている「コーギー犬」をまねた鳴き声を交ぜるなど手が込んでいた。

 騒ぎを受け、病院側は「強い遺憾」の意を表明。事態を深刻に受け止め、電話対応の手順を見直す方針だという。ラジオ局側も病院側に謝罪したという。

 キャサリン妃は激しいつわりを訴えて3日に入院。数日間滞在の予定で、水分補給などを受けている。(英ロンドン=鈴木雅子通信員)