フリーアナウンサーの徳光和夫(73)が、23日放送のラジオ番組「小島慶子&ミッツ・マングローブのオールナイトニッポンGOLD」にゲスト出演し、日本テレビアナウンサー時代から担当していた「NNNニュースプラス1」について「やりたくなかった」と告白した。

 徳光は1988年4月から同番組のメーンキャスターを務めた。それまで「ズームイン!!朝!」の総合司会を9年間担当し、同局の朝の顔として人気を得ていた彼にとって、固いニュース番組は性に合わなかったようで、同番組について「やりたくもないようなニュースをさせられていた」と振り返った。

 同番組のことを憎々しげに語った徳光だが、同時にその番組は、ある出来事がきっかけで、フリー転身後の徳光が成功する足掛かりとなったという。

 その出来事とは、1989年に起きたフリーアナウンサー久米宏の“丸坊主”騒動。プロ野球・広島カープの大ファンであると同時に、「アンチ巨人」を公言していた久米は、当時メーンキャスターを務めていたテレビ朝日系「ニュースステーション」の企画で、巨人が優勝したら丸刈りになると公約。その公約を守って頭を丸めると、大の巨人ファンで知られる徳光が担当する「ニュースプラス1」に押しかけて巨人を褒めたたえた。

 他局の、しかもライバル関係にある番組のメーンキャスターが乗り込んでくるというこの珍事は各メディアに取り上げられて話題に。その流れに乗る形で「ニュースプラス1」の視聴率が上昇、結果として徳光も話題の人となり、同年にフリーに転身していた彼に仕事が舞い込むようになったという。

 「やりたくなかった」という同番組だが、徳光にとってはその後の人生に大きく関わるターニングポイントだったようだ。