宝塚歌劇団で現役最長トップの星組・柚希礼音が来年5月10日付で退団することになり、19日、同劇団から発表された。

 同日付で東京公演千秋楽を迎える「黒豹(くろひょう)の如(ごと)く」「Dear

 DIAMOND!!-101カラットの永遠の輝き」がサヨナラ公演となる。柚希は20日に退団会見を行う。

 柚希は09年4月27日、前星組トップ安蘭けいの後を受けトップに就き、在位は6年13日となる予定。平成以降のトップでは、和央ようか(00年5月8日~06年7月2日)以来の6年超え。戦後しばらくは複数トップ(主演男役)や、複数回トップに就くスターもいたが、その後のトップ固定制以降までを振り返っても、柚希は異例の長期トップだった。

 柚希は99年、宝塚に入団。星組配属前の月組公演「ノバ・ボサ・ノバ」の新人公演では、1年目ながら出世役と言われるドアボーイ役に抜てきされるなど、早くからダンス力、華やかなルックス、恵まれた舞台映えする体格で注目された。

 00年にはベルリン公演にも選抜。武器のダンスに磨きをかけ、自らも「苦手」と話していた歌唱力アップにも励んできた。

 03年「王家の捧ぐ歌」で新人公演に初主演して以来、5作連続で主演。09年4月、近年では早期の11年目で生え抜きの星組トップに就き、相手役のトップ娘役に夢咲ねねを迎えた。夢咲とのコンビも、和央・花総まりに次ぐ、平成の長期トップコンビとなっている。

 トップ就任後も、「ロミオとジュリエット」「オーシャンズ11」「ノバ・ボサ・ノバ」と話題作に多数、主演。今年1月には「眠らない男・ナポレオン-愛と栄光の涯に」で、100周年の本拠地幕開け作に主演し、熱演を見せた。

 今月18日に宝塚大劇場で千秋楽を迎えた星組公演のショー「ラテン・グルーヴ

 パッショネイト宝塚!!」では、ブラジルの格闘技カポエイラとダンスを融合させた異種コラボ芸で、見事な跳躍を披露した。抜群の存在感、圧倒的なダンス力は、OGの鳳蘭が「最近のトップの中では珍しい、宝塚トップの王道」と称賛するなど、劇団100年の節目を引っ張ってきた“顔”の1人でもあった。

 サヨナラ公演となる「黒豹の如く」は、劇団では植田紳爾氏に次ぐ2番目のベテラン作家、柴田侑宏氏の10年ぶり新作。柚希は、かねて「(人間ドラマの構築に定評がある)柴田先生の作品をやりたい」と話しており、念願かなっての退団となる。