予告通り“魔球”だった。「東アジア文化都市」広報親善大使を務める6人組アイドルグループ、でんぱ組.inc(以下=でんぱ組)が30日、横浜スタジアムで行われたDeNA-巨人戦の始球式に登板した。

 DeNAのユニホームにオリジナル背番号を付けて登場。担当色のグローブをはめてマウンドに立ち、時間差で高城俊人捕手へ次々と投球した。

 「消える魔球」を宣言していた3番手の古川未鈴は、三塁側に大きくそれる大暴投で、バックスクリーンの大型モニターから球が消えた。古川は「これぞ、消える魔球です!!」とドヤ顔で語り「始球式は国民的アイドルへの第1歩だと思っているので、本当にうれしいです」と笑みを見せた。

 体育の成績が1か2だったという運動音痴の夢眠ねむは、女性では珍しいアンダースローを披露。球場の男性MCが「おっ!?

 アンダースローです!!」と興奮気味にアナウンスし、約3万人の来場者から大きなどよめきが起きた。ボールは一塁ベースの方へ転がり、夢眠は「この1年間で一番緊張しました。(170センチの)恵まれた体をいかして、投げる直前まではうまそうに見えますけど、実際の投球は…すみません」と謝罪した。最後(6番手)は、でんぱ組の守護神こと、最上もががノーバンのストライク投球で始球式を締めた。

 相沢を除くメンバーは、試合前にDeNA三上朋也投手からボールの握り方や投球動作を学んだ。三上が去ってもブルペンで約20分居残り投球練習を行い、控室でも投球フォームの確認をするなど気合が入っていた。メンバーは「運動音痴」と公言しており、最上以外は硬式球を握るのは初めてだった。

 始球式前には、でんぱ組のミニライブも行われ、異例の立ち見席が販売されるほどの大盛況となった。DeNAとのコラボグッズのTシャツ(限定100枚)は販売開始50分、フェイスタオル(同300枚)は約3時間で完売した。

 また、今月16日には横浜中華街にアートカフェ「東アジア文化都市2014横浜カフェ~ヨコハマサイドステージ~」がオープンした。夢眠ねむらもクリエイターとして参加しており、夢眠は「秋と言えば、スポーツ、食欲、芸術です。アート企画を現在考えていますので、ぜひ、見に来てください」とアピールした。