女優吉永小百合(69)が初プロデューサーを務めた最新作「ふしぎな岬の物語」(成島出監督)初日舞台あいさつが11日、東京・丸の内TOEI1で行われた。この日は舞台「ジュリアス・シーザー」に出演中の阿部寛(50)が欠席し、手紙を寄せた。

 阿部寛

 この作品で、大先輩の吉永さんとご一緒できたことを本当にうれしく思っています。千葉での撮影では、小型船舶の免許を取ったにもかかわらず、大津波警報で船のシーンの撮影が出来なくなり、まさかのセットでの撮影となりました。しかし、撮影終了後に「阿部さん、やっぱり船の上でもう1度ちゃんと撮り直しましょう」と言ってくださり、1カ月後もう1度集合して、無事にクランクアップすることが出来ました。無念だった僕の気持ちを、誰よりも察して下さった吉永さんの優しさ、本当にうれしかったです。撮影中、そしてモントリオール世界映画祭などでご一緒させていただき、吉永さんの作品に向き合う姿からは、たくさんのことを学ばせていただきました。吉永さんの映画への思いを、僕はしっかり受け止めました。これからも演じること、そして映画を愛する俳優でい続けたいと思います。

 吉永は、竹内結子(34)が代読したのを聞き「胸がいっぱいになります。(舞台あいさつに)阿部さんのお父さんが来てくださっている。あんな立派な息子さんを…」と感激した。

 この日は、ほかに笹野高史(66)春風亭昇太(54)笑福亭鶴瓶(62)と成島監督が登壇。成島監督は感極まって涙した。