神戸市須磨区出身で、阪神大震災で親友を亡くした歌手平松愛理(50)は17日、神戸市内で、通算20回目のファンの集い「KOBE

 MEETING」を開いた。

 毎年「1・17」を1年の締めくくりとしてきた平松は「震災の年に生まれた子が成人式。いつも明日から来年(の集い)を考えるけど、今年はちょっと違う」。97年から始めたライフワークも今回で通算20回の節目を数え「ひと区切りな感じです」と語った。

 阪神大震災復興支援ソングとして、95年3月に発表した「美(うま)し都」を合唱し、感極まって涙する場面もあった。

 音楽のほかには、約17分の文章を朗読。被災直後の故郷へ入り、ふと目にした三色スミレに癒やされ「私の音楽もこんな三色スミレでありたい」と誓った思いや、故郷の仲間を励まそうと集いを始めたものの、逆に「震災を忘れたい」と言われ悩んだ思い出を文章にしたため、読み上げた。

 アンコールでは、乳がんの手術を受ける前日、病室のベッドの上で作った「You

 Are

 Mine」も披露した。

 今公演の収益金は、神戸レインボーハウス、東北レインボーハウスに寄付される。