NHK経営委員会が10日、東京・渋谷区の同局で行われた。同委員会後、浜田健一郎委員長(67)が取材に応じ、籾井勝人会長が5日の定例会長会見で「政府寄り」とも受け取れる発言をしたことについて「経営委員会で意見交換したが、本人の真意を聞いていないので今後聞きたい」と説明した。

 籾井会長は同会見で、戦後70年関連番組で従軍慰安婦問題を扱う可能性を問われ、「まだ正式に政府のスタンスが見えない。今取りあげるのは妥当か慎重に考えないといけない。夏にかけて政府の方針がどう分かるかポイント」などと発言をしていた。

 浜田委員長は、この日の意見交換の内容は「会長の真意を聞くまでは明かせない」とした。上村達男委員長代行は「個人的には報道の文言を見る限りでは遺憾に思う。しかし、真意を確認するまではそれ以上のことは申し上げられない」とした。