スペイン北部サンセバスチャンで開かれた第59回サンセバスチャン国際映画祭で24日(日本時間25日)、公式出品された是枝裕和監督の映画「奇跡」が最優秀脚本賞を受賞した。

 映画は小中学生のお笑いコンビ「まえだまえだ」の兄弟2人が主演。両親の離婚で福岡市と鹿児島市に分かれて住む兄弟が、3月に開通した九州新幹線の博多-鹿児島ルートをめぐって起きる奇跡を信じて冒険へ出掛ける物語。日本では6月に劇場公開され、11月にDVDが発売される。

 フランス公共ラジオによると、是枝監督は20日の公式上映後の記者会見で、東日本大震災に触れ「日常的な物事に、大きな重要性があることを示したかった」と述べた。

 是枝監督作品「誰も知らない」は、2004年のカンヌ国際映画祭で主演柳楽優弥さんが最優秀男優賞を受賞している。