第6回沖縄国際映画祭が20日、沖縄県宜野湾市の沖縄コンベンションセンターなどで開幕し、芦田愛菜(9)が映画としては初の単独主演になる「円卓」(6月公開)の舞台あいさつに、行定勲監督(45)とともに登壇した。真っ白いドレス姿の芦田は「沖縄は2回目。温かくて気持ちがゆったりするから大好きです」と話し、観客から「かわいい!」と大きな歓声を浴びた。初主演については「(話を聞いた時)私でいいのかなとびっくりした」と心境を明かした。

 行定監督は「東日本大震災があり、これからどうやって映画を作っていったらいいのかと悩んでいる時にこの原作(西加奈子さんの小説)に出会った。女の子が人と人とのつながりの大切さを知る物語。愛菜ちゃんに断られたら、この映画はないと思った」。その演技ぶりには「愛菜ちゃんはイチロータイプの努力する天才。普通の女優さんの扱いでよかった。愛菜ちゃんに引っ張られて、成長する子役たちに撮影中は圧倒された」と振り返った。

 撮影は昨夏。絵が得意な愛菜ちゃんは、8月3日の行定監督の誕生日に、似顔絵を描いてプレゼントするなど、約1カ月の撮影で意気投合したという。

 この日が初の上映で、初の舞台あいさつ。芦田は「(演じた)こっこと私は、男の子にかーっと向かっていくようなところが似てます。家族や友達との間で、どんなこっこちゃんに変化していくのかを見てほしい」とアピールした。

 同映画祭は24日まで。