中村獅童(35)が東京・下北沢の本多劇場で岩松了作・演出「羊と兵隊」(7月5~27日)に主演することが23日、分かった。獅童には初の中劇場で、小劇場出身の岩松作品も初めてだ。

 2月に女優竹内結子(27)と離婚した獅童が、新たな舞台として選んだのは本多劇場初進出だった。歌舞伎座や座長を務めた新橋演舞場など1000人を超える大劇場が多いが、客席数約400の本多劇場出演は初めて。しかも公演を主催・制作する松竹も初の本多劇場進出。重責を担う獅童は「本多劇場に初めて行ったのは6歳で、自宅から自転車で劇場まで行きました。影響を受けたところでもあり、あこがれのところでもあるので、思いっきり楽しんで芝居をしたい」と意欲的だ。

 「羊と兵隊」は戦時下の家族の姿を描いた新作。兵役を逃れるため隔離された気弱な長男と、身代わりに雇われた男の2役を演じる。岩松とは6年前からの知り合いで「岩松さんの舞台は見るものであり、出るものではないと思っていました。でも、あこがれでもある岩松さんと芝居できるのでうれしい」。共演に辺見えみり、田畑智子が決まり、初の2役に「狂気的な主人公の内面の悲しさをお客さまに感じていただけるような芝居をしていきたい。自分にとっても挑戦ですし、この舞台によって新しい自分自身に出会いたい」。

 離婚騒動の中でドラマ・CMを降板した時期もあったが、現在は仕事も順調。27日に赤坂ACTシアターで音楽劇「トゥーランドット」が始まり、10月は映画「黒部の太陽」の舞台版(大阪・梅田芸術劇場)に主演する。「舞台はライブ感が醍醐味(だいごみ)。お客さまと同じ空間で同じ感動を味わえたら最高です」。「独身」獅童は舞台で突っ走る。