落語家三遊亭円楽(75)が1日に肺がんの手術を受けていたことが2日、分かった。手術は成功し、1週間ほどで退院する見込みという。

 家族によると、今年2月21日に国際国立医療センターで最新のがん検査であるPET(陽電子放射断層撮影)を受けたところ、肺に異状が見つかった。そのため、3月25日に数十年続けている線香「日本香堂」のCMのナレーション録音を終えた後、同26日に都内の病院に入院。1日午後2時から手術を始め、内視鏡により左肺上葉のがん部分を直径2~3センチ、長さ5センチほど摘出し、1時間半ほどで終えたという。

 この日、日本テレビ系のニュース番組「リアルタイム」の取材に対し円楽は「痛みはある。きのうは痛みで眠れなかったけれど、痛み止めの薬をもらって落ち着いてます。先生は(手術を)やっておいて成功だったと言っている。もう少し時期が遅れたら、肺を全部取り出さなくてはいけなくなるし、そうなったら心臓に負担がかかってダメだったでしょうね。この段階でベストだった。病室は快適だけど、1日も早く退院したい」と話している。

 円楽は昨年10月に初期の胃がんであることが分かり、翌11月に慶応大学病院でがん部分を摘出する手術を受けた。しかし、その後、肺に影が見つかり、同12月の叙勲を祝う会で「肺がんの疑いがあるんだよ」と話していた。今年1月にいったん「問題ない」とされたが、2月の再検査でがんであることが判明した。家族によると「肺がんは胃がんとは別個のもので、転移ではありません」という。

 円楽は腎不全のため週3回、人工透析に通っており、05年10月に軽い脳梗塞(こうそく)で倒れて入院。退院後、司会を務める日本テレビ系「笑点」に復帰したが、06年5月に降板。昨年2月には落語家として一線からの引退を宣言した。