女優藤原紀香(37)とタレント陣内智則(35)が約2年の夫婦生活にピリオドを打ち、近く離婚届を提出する。19日、紀香の所属事務所が認めた。兵庫・西宮市内の紀香の実家では母親(61)が離婚が決定的になるまでの経緯を涙ながらに明かし「陣内さんは本当のことを言ってほしい」と訴えた。

 仕事のためアフリカに旅立つ紀香から、離婚のことは口止めされていた。紀香の母親も泥仕合は避けたかったが「あまりのひどさに…。女優藤原紀香ではなく、私の娘として守ってやりたい気持ちから」として、離婚への経緯を明かした。

 結婚から約1年が過ぎたばかりの昨年4月ごろ、関西のローカル番組で週のうち半分以上を大阪に滞在していた陣内から東京中心の仕事をこなしていた紀香に対し「大阪に来るな」と告げられたという。同5月には陣内から「ボクは結婚に向いていない。結婚生活を続けていくわけにはいかない。やめようか」との発言もあった。関係者によると、離婚の原因の1つとして陣内の複数の女性関係が挙げられている。母親はその点について具体的に明かさなかったが、昨年夏、紀香から初めて泣き言を聞いた。「ママ、今は何も言わないで。私を信じて。今は(私は)体調を崩してボロボロだけど、もう少し長い目で見てほしい。智ちゃんを愛しているから、もう1回がんばる」と訴えたという。

 離婚の決意を聞いたのは今年に入ってからだ。紀香は主演を務めたミュージカル「ドロウジー・シャペロン」の大阪公演を終えた翌3月1日、実家に帰ってきた。紀香は「もうママ、無理」と泣きながら訴えた。母親は「もうやめなさい。仕事がなくなってもかまわない」と告げ、親子で離婚を覚悟した。

 今年3月には本人らを含め藤原、陣内の両親が話し合った。家族会議で陣内は「ボクが全部責任取ります。ボクが全部正直に話します。紀香にはマイクを向けさせません」と、自ら離婚への原因を明かし、マスコミ対策を約束したという。

 当初は仕事のため東京と大阪に離れた生活が最大の原因だとみられた。しかし、母親は「(紀香は)スケジュールをマネジャーに調整してもらい、智則さんに合わせていた。お料理をちゃんと作り、すれ違いは決してないと思います」と別の理由で破局を迎えたことをあらためて示唆した。時折、涙を浮かべながら最後に陣内に「本当のことを言ってほしい」と話した。

 紀香の所属事務所も収入や美人女優とお笑いタレントという「格差」や仕事より生じた「遠距離による、すれ違い」が原因だとする見方に「それは結婚前から分かっていた」と否定的だ。すでに2人の印鑑が押された離婚届は紀香の親族が保管し、近く提出される方針だ。慰謝料はない。紀香は現在仕事のためアフリカに滞在中で、月末までに帰国する。

 [2009年3月20日8時52分

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