「2009神宮外苑花火大会」(日刊スポーツ新聞社主催)が6日、東京・神宮球場や国立競技場などで開催された。郷ひろみ(53)は花火に負けないど派手衣装でアッチッチなパフォーマンスを繰り広げた。

 郷の一声が1万2000発の始まりを告げた。「ハナビ、カモーン!」。頭上に広がる鮮やかな大輪の下、ステージ上の主役は充実した表情だ。「2億4千万の瞳」に始まり「男願Groove!」までノリノリの5曲を披露した。「今日はみなさんの期待通りの郷ひろみを見せたいと思います」。3万1000人で埋まった神宮球場の観客に、打ち上げ前から一気に火を付けた。

 圧巻のステージだった。金ラメのド派手衣装で登場するとスタンドは大歓声。「この日のために作った。僕以外は着られないでしょう。もうマイケルもいないですから」。6月、マイケル・ジャクソンさんの死にショックを受け、追悼本には文章も寄せている。激しく歌い、踊り、跳ねる姿からは「キング・オブ・ポップ」亡き後、日本のポップ界を引っ張っていく覚悟が感じられた。

 9月2日発売の新曲「Get

 Real

 Love~GOLDFINGER’009~」もファンの前で初披露した。自身の大ヒット曲「GOLDFINGER’99」をセルフサンプリングした曲。この日のライブでの披露は急きょ決定したもので「僕のファンだけじゃなく、不特定多数の方が聴いてくれる。初披露に値する大きな場ですから」と神宮花火大会を選んだ。

 花火との思い出は子どものころにさかのぼる。「線香花火とかロケット花火とかを楽しんでいたのを覚えている。日本の花火の技術は世界一。その最初の掛け声をかけることができてうれしい」と話した。

 現在、全国55公演のツアー真っ最中だ。2日前に福島・郡山公演を行い、この日のステージを終えた7日は石川でライブを行う。15歳でデビュー以来、40年近く最前線を走り続けてきた53歳は、花火以上の輝きを放っていた。

 [2009年8月7日8時2分

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