覚せい剤取締法違反(所持)で逮捕されたタレント酒井法子容疑者(38)が6日間の逃亡中に一緒に行動していたとみられる、亡くなった父の再婚相手Aさん(62)と、連絡が取れない状態であることが11日までに分かった。所属事務所のサンミュージックは、Aさんとは1カ月近く連絡が取れていないとしている。酒井容疑者は東京・立川や箱根などに立ち寄ったとも供述しており、詳しい足取りを解明する重要な存在だけに、所在の確認が急がれる。

 Aさんと酒井容疑者は、本当の親子のようだったという。サンミュージック関係者も「初めて会った時から、本当のお母さんだと思っていた」と言うほど仲は良かったようだ。酒井容疑者はデビュー後、相沢秀禎会長(当時社長)の自宅に下宿しながら芸能界や社会人としての基礎を学び、その後は都内でAさんと暮らしていた。Aさんは酒井容疑者を仕事場へ送り迎えするなど、ステージママとして支えていた時もあった。

 酒井容疑者が3日未明から行方が分からなくなった時も、サンミュージックはごく近い身内として連絡を取ろうとしたが、連絡が取れなかったという。関係者は「7月中旬にはマネジャーがAさんと連絡を取っています。その時は、雑談をして、(Aさんが)少し体調が悪いというような話をしたようです。しかし、今回の一件以降は、連絡が取れていない」と、約1カ月連絡が取れていないことを明かした。4日に捜索願を受理した赤坂署でも「所在は不明」としていた。

 自宅マンションでも、最近は姿が見られない。Aさんを知る住民によると、62歳という年齢にしては「とてもきれいな人」だそうで、旅行好きだという。留守にすることも多いというが、1カ月以上見ていないと話した。また、これまで酒井容疑者がいるのを見たことはないという。

 この日、酒井容疑者は、行方不明だった6日間について「1人だった時期、親族や知人女性がいた時期、都内ホテルにいた時期がある。立川方面や神奈川の箱根などに立ち寄った」と、供述したことが分かった。酒井容疑者はほかにも、自宅のある港区や現金20万円を下ろしたとみられるコンビニがある千代田区も移動先に挙げているという。これまで山梨県、東京・新宿区、中央区に立ち寄ったと供述していた。出頭までの6日間で記憶がはっきりしない点もあるといい、立ち寄った順番や場所の詳細について裏付け捜査を進める。

 [2009年8月12日7時56分

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