【上海4日=近藤由美子】木村拓哉(37)主演フジテレビ系連続ドラマ「月の恋人~Moon

 Lovers~」(5月10日スタート、月曜午後9時)がクランクインした。木村にとっては10年ぶりの本格ラブストーリー登場で、同局看板枠「月9」主演は2年ぶりとなる。篠原涼子(36)リン・チーリン(35)松田翔太(24)北川景子(23)ら豪華キャストとともに展開する恋愛模様に「参加者でありながらすごく楽しみ」と、手応えを口にした。

 経済発展が目覚ましい上海で、2年ぶりとなる木村主演の「月9」が始動した。今回は街中でのロケが中心。上海市のシンボル、東方明珠電視塔(通称テレビ塔)や高層ビルが立ち並ぶ近代的な街並み、市内を流れる黄浦江沿いなどで行われるロケは約10日間。風光明媚(めいび)なロケーションとは対照的に、木村を一目見ようと連日500人以上の熱心な地元ファンが殺到している。

 木村が同地を訪れるのは「3、4回目」。地元では衛星放送やネットで出演ドラマが流れており、人気は絶大。「(台湾出身の)リン・チーリンさんに『私じゃなくて、あなたのファンでしょ』と言われてオレなのかなぁと思って」。人気に実感はなくても「キャストを温かく迎えてくれるのはうれしいこと。上海でもぜひ放送してほしいと思いますよね」。ファンに応えたい真摯(しんし)な気持ちを口にした。

 木村演じるインテリア会社社長を中心に、篠原、チーリン、北川の美女3人と木村の部下役の松田が恋愛を展開していく。役柄は「ちょいちょい、ヤなヤツ」と明かす木村。会社のために手段を問わないなど、冷酷な面も見せるという。13年ぶりにドラマ共演する篠原は「木村さんのおかげなのに私が『いいお芝居だった』と言われたこともあるように、すごく女性を立ててくれる」。初共演の北川は「言葉に皮肉っぽさが入って嫌なヤツかと思わせるけど実は愛情深くてやさしいキャラクターは、木村さんだからこそ演じられる」などと絶賛。「ヤなヤツ」でも、共演者をすでにとりこにしている。

 木村にとって、30代になって初めての本格的なラブストーリー。「軸になっている部分は変わらない気がします」。「ガッツリ恋をしますか」と聞かれると「はい。期待に応えたいし、誰と誰がどんなタイミングでひかれ合うのか、参加者でありながらすごく楽しみです。いいスタートが切れました」と手応えも十分。久々のラブストーリーにブランクを感じさせない、変わらないスタンスで臨む。

 [2010年4月5日6時47分

 紙面から]ソーシャルブックマーク