沢尻エリカ(24)が、2年8カ月ぶりにファンの前に登場し、歌手ERIKAとして新曲を初披露した。ファッション&音楽イベント「ガールズアワード2010」が22日、都内の代々木第1体育館で開かれ、デビュー以来初めて観客の前で歌った。

 芸能人生の第2章のテーマ“エリカ革命”が幕を開けた。カクテルレーザー光線が飛び交うステージを、真っ赤な旗を振って闊歩(かっぽ)し、センターに立つと新曲「Treasure」を歌い出した。左肩にクジャクの羽をあしらえたシルバーの超ミニワンピースに、Tバックかと思わせるほどに超セクシーな半ケツ姿。常識を根こそぎ覆す再出発という意志の込められた、フランス人女性革命家ジャンヌ・ダルクのいでたちだった。

 出番直前にヘッドマイクが故障し、生歌を披露することはかなわなかった。ただ、全編英語の新曲に合わせて口ずさみ、4人のダンサーとともにダンスを披露。レディー・ガガやマドンナを意識したパフォーマンスで、1万2000人の観客を魅了した。歓声を浴びて、足を高く上げて激しく踊り、心地よい汗をかくと、とびっきりの笑顔。約10分の舞台でたった1曲だったが、最後にハンドマイクを手にして「皆、アリガトーゥ!」と叫んで、終了した。生声が届けられず、ダンスも直後のジュンスのようにプロ級ではない。それでも、笑顔と美尻と存在感で会場を圧倒した。海外を放浪するセミリタイアの夫婦生活ではなく、スポットライトの当たる場所こそが、エリカ様にはふさわしいということを、満天下に証明した。

 待遇も超VIPだった。前日リハーサルは1人30分の割り当ても、沢尻だけは異例の2時間。控室もほかの出演者の2倍以上の大部屋を用意してもらった。周囲のおぜん立てに、見事に応えた。ある音楽関係者は「新曲は、早くも7月スタートの連続ドラマの主題歌か挿入歌の話として進んでいる」と明かす。夫の高城剛氏(45)が渡航中のため離婚問題は停滞中だが、芸能活動はこの夜を機に、一気に加速していく。

 23日は、新曲の歌詞に感謝の思いを込めた長兄の結婚披露宴に出席。ひとときのプライベートを満喫した後は“エリカ様”として、芸能界のど真ん中を歩き始める。

 [2010年5月23日9時9分

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