ギターとサッカーボールを携えて世界28カ国を1人旅をした異色のミュージシャン、ナオト・インティライミ(30)が、7月7日に03~04年の世界一周旅行を記した日記「世界よ踊れ」(幻冬舎刊)の文庫本と、初アルバム「Shall

 we

 travel??」を発売することが27日、分かった。日記で珍道中を紹介し、アルバムでは世界中で吸収した無国籍ジャンルの音楽を披露する。

 ナオトが懐かしそうに語った。「パレスチナ解放機構(PLO)ヤセル・アラファト議長(享年75)に会ったんですよ」。ヨルダン・ラマラの大統領府に単身潜入し、食事会でアラファト氏と平和論を戦わせ「上を向いて歩こう」もアカペラで熱唱。大統領府に3泊させてもらうほどかわいがられたという。

 キューバでもカストロ議長の集会に潜入し、世界中のラジオにも“サムライ歌手”として出演してきた。「世界中どこでもテレビゲームのドラゴンクエスト方式。知らない国や町で、1人ずつ話しかけていけば、次のステップに進めたんです」。全世界共通のスポーツ、サッカーは中学時代に柏ジュニアユースに所属していたほど得意で、国際交流の有効な手段にできたという。エジプトのカイロでは、ツタンカーメンもある博物館の警備員に日本代表選手と勘違いされて悪のり。「背番号は10。NAKAMURA(ナオトの本名は中村直人)だ」と言い、中村俊輔になりすましたという。

 帰国後も、草サッカーを通じて桜井和寿に出会い、Mr.Childrenのコーラスに抜てきされてきた。そして10年4月の「カーニバる?」でデビューを果たし、5月19日に「タカラモノ~この声がなくなるまで~」もリリース。上戸彩出演の紳士服「AOKI」CM曲に採用されるなど、注目度もアップ。初アルバムと日記本で、世界デビューの壮大な夢に向けて、さらに1歩前に踏み出す。

 [2010年5月28日8時34分

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