女優矢田亜希子(31)が、5年ぶりにドラマ主演することが27日、分かった。携帯電話auの映像配信コンテンツ「LISMOドラマ」の「空にいちばん近い幸せ」(12月3日配信開始)で、初の母親役に挑む。05年の連続ドラマ「夢で逢いましょう」以来の主役。矢田が演じるのは、初産と同時にその長男を失い、その悲しい過去を乗り越えて数年後に長女を出産、育児するという役だ。

 矢田は「私も妊娠後に人生観が変わったので、今回の役に共感できました。不安と楽しみをいっぱい抱える一方で、母性本能が膨らんでくる。自分の人生の主役は私じゃなかった、最優先するのは、この子だったんだって実感していくんです」と話す。スポットライトを浴びた女優が、母に変化していった当時を振り返った。

 現在は、両親とともに2歳11カ月の長男を育てながら、仕事をしている。「私が仕事から帰ると、さみしかったんでしょうね。わざとプイっとすねたりするんです。子を授かり、健康で過ごせる日々が奇跡で、こんなに楽しいことはないです。半日会わないだけで、成長してるんです。このまま健康で、絶対にウソはつかない人に、優しい子に育って欲しいです」とほほ笑んだ。

 今作は、矢田が言うような「生命誕生の奇跡」をテーマとした物語。同じテーマで描かれる、作家海堂尊氏原作の医療ミステリー映画「ジーン・ワルツ」(菅野美穂主演、2月5日公開)の関連作品だ。「約5分のドラマですが、カメラワークにもこだわってて、物語も分かりやすく、感情を伝えられる内容です」。矢田は、徹夜の撮影明けにもかかわらず、朝日のようにまぶしい笑顔だった。

 

 [2010年10月28日8時30分

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