俳優竹中直人(55)が忌野清志郎さん(享年58)や斉藤和義(44)らの楽曲をカバーしたアルバム「竹中直人のオレンジ気分」を7月20日に発売することが29日、分かった。清志郎さんが率いたRCサクセションの「いい事ばかりはありゃしない」や斉藤の「ハミングバード」など10曲が収録されている。竹中は84年に音楽活動を始めて以来、イベントなどで歌は続けてきたが、アルバムを発売するのは14年ぶり。今回は自分の好きな曲を収録したい気持ちが強かったことから、好きで歌い続けているロック曲のカバー集を制作することになった。

 竹中は清志郎さんと親交が深く、葬儀では弔辞を読んだ。今回はRCサクセションの楽曲から3曲を選曲。RCのギタリスト仲井戸麗市(60)の「ティーンエイジャー」もカバーした。竹中は「RCサクセションを初めて聴いたのは、僕がまだ中学3年生だったころ…。そう、ティーンエイジャーだったあのころから、ずっとずっと僕の心の中でRCの音は鳴っているのだ。今、それをカバーできたことは僕の自慢なのだ!」と語っている。

 レコーディングは海が近い神奈川・逗子のカフェ兼スタジオで行われた。「海のそばの小さなカフェで大好きなラブソングを歌いたかった」という竹中の夢が実現。録音を終えた後、海に沈むオレンジの夕日を見たことが心に残っているという。清志郎さんは生前、竹中について「いつもテンション高く、常に夢を語っている。夢を実現していく方法を生まれながらに知ってるやつ」と語っていた。清志郎さんが亡くなって5月2日でちょうど2年。天国の清志郎さんも、好きな楽曲を好きな場所で歌った竹中のロックを楽しみにしているはずだ。