松任谷由実(58)がエンターテインメントの殿堂、東京・帝国劇場で女優デビューする。3日、新潟・苗場プリンスホテルで冬恒例の苗場ライブが開幕。帝劇10月公演「夏休みの最後の日(仮題)」で主演を務めることを発表した。

 将来や仕事に悩みを抱える現代女性が不思議な案内人に出会い、現実と幻想の間をさまよう旅に出ることから始まるストーリー。夫でプロデューサーの松任谷正隆氏が脚本、演出を担当。純愛物語として描かれ、各シーンでユーミンの楽曲がユーミンの歌声で披露される。ユーミンが不思議な案内人を、現代女性を貫地谷しほりが演じる予定。

 ユーミン

 ステータスのある劇場であこがれでしたが、帝劇の舞台に立つことは想像していませんでした。演技力がないので、具体的なセリフは少ないと思います。歌を作っている時もステージでも脳内女優ではあるので、うまく演劇とリンクすれば。コンサートでも演劇でもない、まったく新しいエンターテインメントにしたいですね。

 今年、デビュー40周年を迎えたが、“常に挑戦”の姿勢は一貫している。雪に閉ざされた世界を海に例え、この日の苗場ライブ会場は豪華客船の華やかな大広間をイメージしてつくられた。センターステージを設けたのは00年以来。新曲「恋をリリース」(3月14日発売)を初披露し、81年から続く苗場ライブで初めて他歌手のカバー曲も歌い上げた。【近藤由美子】