3月末に終了したNHK連続テレビ小説「カーネーション」で次女役だった女優川崎亜沙美(27)が、今月17日から始まる人情コメディーの舞台「THE

 LIGHT

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 2012」(17~20日、東京・戸野広浩司記念劇場)に特別出演することが7日、分かった。小さな劇場での“しょぼい演劇”の照明係が主人公で、わがままな出演者やスタッフに振り回される舞台監督を演じる。「カーネーション」の舞台と同じ大阪・岸和田出身の川崎が、きれいな共通語でセリフをまわす。

 「この前までバリバリの泉州弁やったから、気ぃ抜くと大阪のイントネーションが出てまいますね」

 川崎の出番は17、18日に限られるが、名前を全国区にした朝ドラ後の初仕事に向けて全神経を集中している。

 「カーネーション」では主役オーディションの最終選考まで残ったが、選ばれたのは尾野真千子(30)だった。主役から漏れたものの、3姉妹に選ばれる可能性にかけた。18歳からプロレスラーと女優の兼業を続けてきたが、「絶対にこのドラマに出たい」という思いで試合出場のオファーは断り、酒店でアルバイトをしながら吉報を待ち、昨年11月に直子役決定を電話で受けた。結果、コシノジュンコをモデルにした次女役がはまり、視聴者から「そっくり。あの女優さんは誰」の反響が出始めた。

 放送中から仕事のオファーも相次いだが、川崎は5年の付き合いで今回の監督を務める飯塚則子さんのオファーにまず応えた。「アドリブをきかせる機転もあるし、プロレスラーだから客がどうやったら喜ぶかを知っている」と飯塚さんも“女優川崎亜沙美”に大きな期待を寄せている。

 7月からのドラマのレギュラーもほぼ内定している。「でも、まだ現役のプロレスラー。ちゃんと体をつくって来年には引退試合をするつもりです」。朝ドラでヒロインになれなかった川崎が、第2の人生で輝こうとしている。【寺沢卓】

 ◆川崎亜沙美(かわさき・あさみ)1984年(昭59)10月18日、大阪府岸和田市生まれ。18歳でプロレスラーと女優をこなすアストレスの4期生として合格し、03年にリングデビュー。得意技はレッグラリアット、かかと落とし。女優業では04年に映画「ワイルド・フラワーズ」でプロレスラー役で出演。空手、柔道ともに初段。168センチ、58キロ。血液型B。