元光GENJIの山本淳一(40)が、ソロ歌手として再デビューすることが11日、分かった。16日にシングル「少年」を発売する。グループ解散後、芸能界から離れ、営業マンとして会社勤めをしていたが、昨年8月、東日本大震災復興支援ライブで、メンバーと再会。強い刺激を受けて、再び芸能界で活動することを決意した。新曲を通して同世代に「人生はここから」というメッセージを送りたいという。

 鮮烈デビューから25年。グループ解散、芸能界からの引退をへて40歳の節目を迎え、山本が再起に挑む。

 きっかけは“再結成”だった。昨年8月、元光GENJIのメンバー諸星和己(41)が横浜市内で行った東日本大震災の復興支援ライブに、元メンバーの佐藤寛之(41)とゲスト出演した。17年ぶりにローラースケートを履き、ステージを駆け回った。観客も大喜びだった。記憶が一気によみがえった。「やっぱり歌で何かを伝えたい。もう1度挑戦したい」。

 トップアイドルグループだった光GENJIは95年に解散した。山本は7年後にジャニーズ事務所を離れ、その後芸能界から引退。06年から、インターネットのバナー広告の営業マンに転職していた。「アルバイト経験もなく、社会常識もまったく知らなかった。苦労しました。朝にアポイントを取り、昼間はひたすら頭を下げ、夜は金額を気にしながらお客さんと安くてうまい店で食事をとりました」。交換した名刺は5000枚以上に及んだ。仕事は決して順調とは言えず悩み続けていた。そんな時に諸星に声を掛けられた。

 音楽活動再開を決意すると、まず仕事を辞めた。営業マン時代に培った人脈を生かし、所属する事務所やレコード会社も決めた。山本の気持ちに応えるスタッフの尽力もあって新曲が完成。タイトルは山本自身が付けた。「少年の気持ちで走り続ける」という意味を込めた。「同世代に、人生はここから、というメッセージを送りたい。そして夢に向かうことを忘れないでいただければ」と再デビューにかける思いを話した。

 8月19日の仙台公演を皮切りに全国7都市で10公演のツアーも開催する。「人とのつながりでここまで来ることができた。今は人脈が財産。難しいかもしれないけどツアーにはメンバーにも来てもらいたい」。夢はさらに膨らんでおり「もし7人で出来る日が来るのであればまた結成したい。『ガラスの四十代』ですけどね(笑い)」。【峯岸佑樹】

 ◆山本淳一(やまもと・じゅんいち)1972年(昭47)2月28日、東京都生まれ。87年に光GENJI「STAR

 LIGHT」でデビュー。88年「パラダイス銀河」が日本レコード大賞受賞。95年に同グループ解散。02年にジャニーズ事務所から独立。06年「ミリオンダラーハッピー」という名義のバナー広告ホームページを設立。趣味はフルマラソン、釣り。特技はバック転。血液型B。