俳優山本太郎(37)が1日、都内で開催された放射能を考える講演会(市民団体主催)に参加し、6月に大麻所持で現行犯逮捕された実姉の山本利華被告(48)について言及した。

 山本は登壇してすぐに黒の帽子を取って、約260人の聴衆に深々と頭を下げた。「同じ脱原発者であり、身内から逮捕者が出て大変申し訳ありませんでした。姉にはきちんと社会的処罰を受けてもらいたいです」と謝罪。姉の逮捕後、公の場で言及したのは初めて。その後、帽子をかぶり直すと目元に力を込めた。「姉はもちろん悪いのですが、放射性物質を多くの人に吸い込ませている人たちが逮捕されないことは、もっと信じられない」と声を張り上げた。会場からはこの日一番の盛大な拍手が鳴り響いた。

 大飯原発3号機の原子炉が起動されることについては「もう1度、大地震が来たらこの国は滅びてしまいます。福島の原発事故の反省が全くされていない。野田首相は、何をやっているのか」と切り捨てた。

 6月12日付の自身のツイッターでは家族でフィリピンへ移住する構想があることを明かしていた。「原発がなくならない今、事故なく過ごせているのはただのラッキーにすぎない。最悪の事態を想定した上での永住権取得を考えているだけです」と説明した。【峯岸佑樹】