歌手高橋ジョージ(54)が来年2月のロックオペラ「モーツァルト」(2月11~17日=東京・渋谷の東急シアターオーブ、同22~24日=大阪・梅田芸術劇場)で初舞台を踏むことが26日、分かった。

 天才モーツァルトと宿敵サリエリを主人公にしたフランス発ミュージカル。09年にパリで初演され、欧州ツアーも行われ、150万人を動員した。モーツァルトとサリエリの2役を山本耕史と中川晃教が交代で演じ、演出はブロードウェーの話題作「スパイダーマン」を手がけたフィリップ・マッキンリー。高橋はモーツァルトを音楽の道へ導く父親レオポルドを演じる。

 高橋はロックバンド「THE虎舞竜」のボーカルを務め、「ロード」は220万枚を売り上げた。98年に24歳年下の三船敏郎の長女のタレント三船美佳(30)と結婚して話題を呼び、最近はバラエティー番組の常連となり、俳優としてドラマ、映画に出演している。

 高橋がこれまで舞台に出なかった理由は、1つのこだわりがあったからだ。「おれの職業はロックンローラー。『舞台はやらない』というスタンスでやってきた」。しかし、今回の出演依頼に心が揺らいだ。「題材にひかれた。この作品には、舞台とは違う何か強さを感じた」。フランス版「モーツァルト」の映像を見た時に出たいと思った。「純粋に『カッコいい』と思った。同時に『やるからには中途半端なものは見せられない』と覚悟を決めた」。今はロックンローラーとして、毎回同じことをやる感じではなく「ワンナイトスタンド(1回きりの公演)に全力でパワーを出し切って臨みたい」と意気込んでいる。