急性リンパ性白血病の治療のために仕事を離れ、4月にフジテレビ系新番組で復帰予定だったフリーアナウンサーの大塚範一キャスター(64)が、同病の再発により、再入院することが16日、分かった。同局が発表した。新番組「アゲるテレビ」(月~金曜午後1時58分)への出演は当面見合わせる。

 本格復帰の目前だった。復帰に備え、大塚キャスターは定期的に検査を受けていた。しかし数値が異常で、精密検査を受けたところ今月14日に、再発と診断されたという。来週早々にも再入院する。

 大塚キャスターは、11年11月に急性リンパ性白血病と診断された。すぐに入院し、12年3月には、94年から出演していた同局系朝の情報番組「めざましテレビ」を降板した。その後、復帰を目指した本格的な闘病生活に入り、同年10月に退院、自宅で療養していた。そして、今年1月に仕事復帰が決定。2月には約1年3カ月ぶりに「めざまし-」に生出演。体調も良好で寛解(治癒)状態になったことや、4月から同局系昼の情報新番組「アゲる-」への出演を報告した。少しほっそりしたが、顔色も良く、セクシータレントの壇蜜が気になる、などと言って周囲をなごませた。

 関係者によると、大塚キャスターは、本格復帰に向けて打ち合わせを日々、重ねていたという。今月12日には、新番組のメーン司会を務める西尾由佳理キャスターと2人で、バラエティー番組「VS嵐」(木曜午後7時)の収録を行い、番組をPRしたばかりだった。周囲によると、大塚キャスターはいたって元気で、体調が悪い様子はなかったという。

 それでも、復帰予定だった「アゲる-」では、大塚キャスターの出演は「体調をみながら」とするなど、フジテレビ側もさまざまな配慮をしていた。今後、大塚キャスターの代役を立てるのか、西尾キャスターが1人で司会を務めるのかなどは、検討中。関係者によると、大塚キャスター出演で収録された「VS嵐」の放送も未定という。

 ◆急性リンパ性白血病

 「血液のがん」といわれる白血病の1つ。白血球の一種であるリンパ球が小さい段階で悪性化し、主に骨髄で異常に増加し、急速に進行する。どの年齢層でも発生するが、主に小児に多い。成人の1年間の発症率は、約10万人に1人とされる。発症原因の多くは不明。正常な血液細胞が圧迫され、減少することで、発熱や貧血、皮下出血などの症状が出る。抗がん剤を用いた化学療法などで治療する。