女優安達祐実(31)がセミヌードに挑戦したことが2日、分かった。デビュー30周年を迎えるにあたり、セルフプロデュースした写真集「私生活」(集英社)を9月2日に発売する。制作にあたり、20代終わりから約2年半、撮りためてきた写真に加え、「自然な自分の姿を見てほしかった」という思いもあって、セミヌード撮影を決意。今後の飛躍につながる作品として仕上がりにも自信を持っている。

 手だけでバストを隠した写真、全裸でひざを抱えて座った姿を横から写した写真。これまで水着写真を発表したことはあるが、セミヌードは初めて。撮影は昨年3月ごろに行った。仲の良いメーク担当とカメラマンだけの空間だった。所属事務所にも話しておらず、マネジャーもいなかった。半分プライベートのような雰囲気の撮影だった。安達は「体の美しさを追求している写真ではないですが、生の自分の感じが出ている」と気に入っている。

 セミヌード撮影の約1年前から、メーク担当と写真を撮りためていた。自宅でくつろいだり、仕事場での様子など自然な姿ばかり。安達は「作り込んだものはドラマや映画でもできる。自然な自分の姿を見てほしかった。今の自分を知ってほしかった。きれいに見えなきゃ嫌というのはない。自分はどう見えてもいい。その中でセミヌードがあってもいいね、という話になりました」と経緯を説明した。

 2年半にわたって撮り続けた写真が1万枚を超えたころ、写真集を提案。プロデュースを手掛けた。「重厚感のあるものにしたかったので、元気はつらつ!

 じゃなく、少し陰な感じで撮りました。写真集を見ると、私の人格も出ている」という。

 赤ちゃんのころから芸能活動を始め、12歳の時、日本テレビ系連続ドラマ「家なき子」で大ブレーク。ところが、いつまでもその印象から抜け出せない苦しさも味わった。「もう少し若いころは昔の自分の壁が破れなかったけど、あの時があって、今がある、と受け入れられる」。

 「これからもっと、画面やスクリーンの中で羽ばたくために写真集を作った」と言い、「表現者」でいたいという。オールヌード、ベッドシーンの依頼があっても「作品に必要であれば」ときっぱり語る。【小林千穂】

 ◆安達祐実(あだち・ゆみ)1981年(昭56)9月14日、東京都生まれ。幼少期からCMモデルなどとして活動。91年ハウス食品「カリー工房」CMで注目され「具が大きい」のフレーズが流行。94年主演ドラマ「家なき子」は最高視聴率37・2%を記録。劇中のセリフ「同情するなら金をくれ!」は流行語大賞に。ドラマ出演は「ガラスの仮面」など。05年に井戸田潤と結婚、06年に女児を出産。09年に離婚。血液型A。