故若山富三郎さんの息子で俳優若山騎一郎容疑者(48)の妻で女優仁美凌容疑者(33=本名・藤原芽英子)が29日未明、都内自宅で覚せい剤取締法違反(使用)容疑で千葉県警松戸署に逮捕された。夫は前日28日同法違反(所持)容疑で逮捕されたばかり。仁美は故上原謙さんの次女。離婚1年目の先月15日に復縁婚したばかりで、芸能界名門一家に育った大物2世夫婦は「ダブル薬物逮捕」という最悪の結末を迎えた。逮捕の背景には、ある舞台女優の存在も浮上してきた。

 仁美容疑者の逮捕容疑は、11月中旬から28日までの間に、都周辺で覚せい剤を使った疑い。松戸署は28日午後1時36分、若山容疑者を都内自宅で現行犯逮捕しており、その約12時間後の29日午前1時53分に仁美容疑者を逮捕した。

 仁美容疑者は調べに対し「夫と一緒に自宅の部屋で覚せい剤を使った」と容疑を認めている。同署では仁美容疑者の身柄を29日午前、別の署に移送し若山容疑者とともに入手ルートや使用期間などを調べている。

 28日に同署が自宅を捜索し若山容疑者を現行犯逮捕した際、仁美容疑者も立ち会っていた。仁美容疑者も任意で事情聴取され尿検査も受けたが同日午後、いったん自宅に戻っていた。その後、尿検査で陽性となり逮捕に至ったようだ。

 逮捕数時間前に仁美容疑者と話した関係者によると、同容疑者は憔悴(しょうすい)した状態で泣いていたという。自身の逮捕可能性には言及していなかったが「突然警察が来て、夫が逮捕されたんです」などと動揺した様子で説明。夫に覚せい剤の疑いが浮上した理由について、警察への情報提供者と思われる人の名前をあげていたという。

 関係者によると、仁美があげていたのは松戸市が地元の舞台女優の名。若山容疑者とは古くからの知り合いで、昨年10月15日に仁美容疑者と離婚した後、一時親密だった時期があるという。「この女優は30代半ばで一見、物静かな話し方をする美人。一時若山宅に出入りしたり、会食するなどしていた。ただ今年1月に若山と仁美が復縁した後、若山を激しく恨み、ブログなどで攻撃するようになった。自身が疑われるリスクも分かった上で、覚せい剤情報を警察サイドに話した可能性はありうる」(関係者)。

 実際、この女優はブログで長期間若山容疑者を批判し続けた末、先月中旬、ブログに「覚悟」というタイトルで「自分の良心、正義に従って行動します」と意味深な記述をしていた。

 夫妻は波乱続きだった。昨年5月17日に結婚。同10月15日に離婚したが、今年1月にスピード復縁。同10月15日の「離婚1周年記念日」に再婚したばかりだった。若山容疑者は、92年に死去した名優若山富三郎さんの長男で、勝新太郎さんはおじ。仁美容疑者は故上原謙さんが父で加山雄三が異母兄。