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 MANZAI2014決勝大会>◇14日◇フジテレビ

 今年最も面白い漫才師を決める「THE

 MANZAI

 2014」決勝大会が、東京・台場のフジテレビで行われ、博多華丸・大吉が優勝して4代目王者に輝いた。予選6位からトレンディエンジェル、アキナと争ったファイナルでは10票中9票の圧勝だった。華丸(44)は06年の「R-1ぐらんぷり」でピン芸人NO・1にもなっており、初めてのピンとコンビ「2冠芸人」となった。

 結成25年目のベテランが、初の栄冠をつかんだ。華丸は「僕らが出れば若手も映えると思ったけど、まさか優勝できるとは」。大吉は「うれしい気持ちと、若手に申し訳ない気持ちが半分。でも、勝負だから」と笑顔を見せた。

 11年には決勝進出を果たしたが、ファイナル進出はならなかった。以来、出場を諦めていたが、大会最高顧問のビートたけし(67)に背中を押された。昨年暮れ、華丸が「何で出ないんだ」と聞かれ、思わず「ですよね」と返した。すぐに大吉に電話をし、今年の出場を決めた。華丸は「あの言葉がなければ、出ていなかった」。大吉は「たけしさんに『ですよね』って言ってしまったから、出ざるを得なくなった」と笑った。

 司会のナインティナインと同期の90年5月、吉本福岡事務所の1期生としてデビューし、すぐに博多っ子の人気者になったが、05年4月の東京進出時は、ともに30代半ば。数ある漫才大会に出場するには、キャリアが長すぎて出場できず、これまでの栄冠は、華丸が1人でつかんだ06年「R-1ぐらんぷり」優勝のみ。大吉は「2人、そろっては初。本音を言えば、なんか欲しかった」と実感を込め、華丸は「終始、博多弁で漫才ができた。福岡へ恩返しできました」としみじみ話した。

 同期の初栄冠に矢部浩之(43)は「さすがだね」。岡村隆史(44)は「司会だけど、応援していた。福岡のキャバレークラブに連れて行ってもらいたい」と笑顔で祝福した。【小谷野俊哉】

 ◆博多華丸・大吉

 華丸は本名・岡崎光輝(おかざき・みつてる)、1970年(昭45)4月8日、福岡県生まれ。大吉は本名・吉岡広憲(よしおか・ひろのり)、71年3月10日、福岡県生まれ。ともに進学した福岡大で出会い、コンビを結成。90年5月に福岡の吉本興業からデビューし、05年に東京進出。