タレント優香(31)と俳優西田敏行(64)が、映画「ももへの手紙」(沖浦啓之監督、12年4月21日公開)でアニメ映画初共演することが16日、分かった。優香は美山加恋(14)演じる主人公ももの母いく子役で、母親役に初挑戦。西田はももが瀬戸内の島で出会う妖怪“見守り組”のリーダー格イワを演じる。

 劇場版アニメの出演は、優香は07年公開のデンマーク映画「ストリングス~愛と絆の旅路~」以来5年ぶり、西田は05年公開の米映画「ロボッツ」以来7年ぶり。さらに国産アニメの劇場版となると、優香は03年公開の「ぼくの孫悟空」以来9年ぶり、西田は主人公タブチくんを演じた79年公開の「がんばれ!!

 タブチくん!!」以来33年ぶりだ。

 優香は「いく子は娘のために一生懸命がんばる強いお母さんで、見ていてとても気持ちいい人。久しぶりの(アニメ映画の)声優で、初めての母親役だったのでとても緊張しました」とコメントした。娘のももを演じた美山も「お母さんのピンチに立ち向かうももの成長を見ながら何かを感じていただけるとうれしいです」と、優香との親子の絡みを見どころにあげた。

 西田は「イワのルックスが何となく自分に似ているので親近感を持ちました。かわいげのある、憎めないところも共通点でしょうか」と笑った。沖浦監督も「暑苦しいおじさんキャラだけどチャーミングさが必要。芝居のリアリティーとコメディーを両立させるには、西田さん以外に考えられませんでした」と絶賛した。

 ◆ももへの手紙

 ももは11歳の夏に、母いく子と東京から瀬戸内海の汐島に移り住んだ。ささいなケンカで心にもないことを言った後、事故で亡くなった父の手紙には「ももへ」と一言しか書かれていなかった。「お父さん、本当はなんて書きたかったの」という思いを抱えながら新生活を始めたももは、ある日不思議な妖怪たちと出会った。彼らは亡くなった父代わりに、ももといく子を見守る“見守り組”だった。