第38回日本アカデミー賞優秀賞発表会見が14日、都内で行われた。席上で岡田裕介日本アカデミー協会会長(東映グループ会長)が、北野武監督が昨年10月、東京国際映画祭のトークイベントで同賞の選考などを批判した件に対し「かなり誤解がある」と反論した。

 北野監督は「日本アカデミー賞から推薦された作品しか、米アカデミー賞外国語作品賞候補にノミネートされない。自分は推薦されたことは1回もない。(日本アカデミー賞)最優秀賞は大抵、大手映画会社の持ち回り。会員が選んだというけど、どこにいるのか」などと持論を展開した。

 岡田会長は(1)米アカデミー賞外国語作品賞候補の推薦は、日本映画製作者連盟が選んだ選考委員が決めており日本アカデミー賞協会は関係ない(2)日本アカデミー賞の投票は映画製作者を中心とした3900人超の会員が行い、集計と管理は外部の第三者機関が行っていると指摘。「映画人が公明正大に選び、持ち回りはありえない」と強調した。

 またV6岡田准一(34)が「永遠の0」と「蜩ノ記」で優秀主演男優賞と同助演男優賞をダブル受賞した。所属のジャニーズ事務所では、SMAP木村拓哉(42)が06年に「武士の一分」で優秀主演男優賞を辞退した。同事務所は「岡田は弊社最多の20本の映画に出演し、映画に育てていただいた俳優といっても過言ではない。2月27日の授賞式の調整もつき、受賞させていただくことになりました」とコメントした。