千葉県我孫子市の排水路脇に殺害された小3女児の遺体が遺棄された事件で、茨城県坂東市の利根川河川敷で発見された女児のランドセルや衣類、筆入れなどは、広範囲に無造作に捨てられていたことが30日、捜査関係者らへの取材で分かった。殺害されたベトナム国籍のレェ・ティ・ニャット・リンさん(9=千葉県松戸市)が行方不明になった24日から、今日31日で1週間。いまだに犯人逮捕には至っていない。

 殺害されたリンさんのランドセルは、千葉、茨城の県境を流れる利根川左岸、茨城県坂東市の河川敷で見つかった。近くに住む農業の男性(73)によると、ランドセルは27日に、芽吹大橋北詰から約1キロ上流にある男性の釣り船の船着き場付近で発見された。男性は「柳の木の下に無造作に置かれていたと刑事さんから聞いた」と話した。

 柳の木の周辺は「河川敷ゴルファーの男性がグリーンみたいに草刈りしてある。周囲には目立たない草むらもあるのにそこにあったそうだ」と首をかしげた。男性によると、河川敷には近所の人がウナギやコイ、オイカワを釣りにくる程度で人通りはほとんどない。