麻生太郎財務相は14日の衆院予算委員会で、北朝鮮情勢をめぐる国民民主党の玉木雄一郎共同代表の質問中、「自分がしゃべりたいんだよ、この人は」と閣僚席からやじを飛ばした。

 玉木氏は激怒。野党議員も委員長席に詰め寄り、怒号が飛び交い、審議が一時ストップするなど、大荒れとなった。

 玉木氏は、北朝鮮に対する日米両国の思惑に関連し、「日本と米国の利益は必ずしも一致しない」などと指摘。麻生氏のやじは、この直後に飛び出した。

 数分間の「中断」で、質問時間が削られてしまった玉木氏は、憤りを隠さない様子で再度、質問。麻生氏に対し「自分が言いたいことを言っているというようなヤジは、やめてほしい。セクハラ(に関する数々の失言)の時もひどかったが、今のもひどい」と、「セクハラ罪はない」などの失言を重ねた麻生氏を、あらためて批判。

 この日が、国民民主党の共同代表に就任後、初めて安倍晋三首相との直接対決だった玉木氏は「それほど、私は、ばかにするような質問をしていますか」と、やるせない表情。「国会を不正常にしているのは、安倍政権だ」と怒りの指摘をした上で質問を終える、中途半端な「デビュー戦」とになってしまった。