「紀州のドン・ファン」と呼ばれた和歌山県田辺市の資産家で、酒類販売会社社長野崎幸助さん(77)が急性覚醒剤中毒で死亡した事件で、野崎さんの55歳年下の妻(22)がフジテレビ系「バイキング」の単独インタビューに応じた。妻がテレビのインタビューに応じるのは初めて。同番組のMCを務める坂上忍(51)が聞き手となり、14日夜に行われた。その模様が15日に放送された。

 坂上が「事故死、自殺、他殺なのか。個人的にどう思っていますか」と問うと、妻は一呼吸置き「自殺はなくはないと思う。ただ他殺と考えるなら社長は結構、恨みを買っているので。過去に刺されたりとか、金融業関係でもめたりもしていた」と語った。

 和歌山県警は野崎さんが経営する会社からビールの空き瓶約2000本を押収し、覚醒剤がビールに混入された可能性もあるとみて調べている。妻は「社長は食事の時、冷蔵庫からビールを自分で取って、自分で開けていた。ビールに混入していたとは思えない」とした。今年2月の結婚について「遺産目当てだと言われますが、経済面も社長の魅力の1つ」と述べた。

 フジテレビ系ニュース番組の取材には、「シンプルすぎて悪いんですけど、やっていないですね」と話し、野崎さん死亡との関わりについて否定した。

 ◆野崎幸助さん死亡事件 先月24日、野崎さんが和歌山県田辺市の自宅で急死。同6日には愛犬「イブ」も急死。和歌山県警は今月6日、野崎さんの死因を急性覚醒剤中毒と発表。同7日にはイブの死骸を掘り起こし、専門機関で鑑定。