精鋭5人で白星量産を狙う。巨人尾花高夫投手コーチ(58)が17日、来季の先発ローテーションについて5人制のプランも構想にあると語った。日本では先発投手は中6日が主流で、今季の巨人も主に6人制を採用した。尾花コーチは「まだ決定ではないですよ」と前置きしたうえで「週6試合として、1カ月に1回、中4日にすれば、5人を中5日で回せる。後ろの投手の負担を考えると(投手のベンチ登録メンバーは)先発が5人で後ろが7人でもいいと思う」と腹案を披露した。

 タフな先発陣を誇るからこそのプランだ。巨人の完投数はリーグ最多の11回。3年連続2ケタ勝利の菅野や、13勝3敗で勝率1位(8割1分3厘)のマイコラスら、実力者がそろっている。「ものすごい球数を投げる投手はいない。1人の球数を100球ぐらいと考えればいいのでは」と同コーチ。メジャーのように球数を管理しながら中5日で回せば、ローテーションの谷間もなくせる上に、質の高い投手をより多くの試合で投げさせることができる。

 先発が1人減った分、リリーフを1人増やすこともできる。「マシソン-山口-沢村」の勝利の方程式を軸にした救援陣をさらに強固にすることで、積極的な継投も可能になる。

 競争も激しさを増す。今キャンプでも、田原誠や公文をはじめとした若手が、連日のブルペン入りでアピール。実績十分の内海や大竹も懸命にレベルアップに励んでいる。鍛えながら競わせ、リーグ1位の防御率を誇った投手陣の層の厚さを最大限に生かす。【浜本卓也】

 ◆巨人の来季投手陣の予想編成 先発は菅野、マイコラス、ポレダが軸。残りを争うのは今季に先発実績のある高木勇、内海、大竹、田口らが中心となるだろう。ドラフト1位の立命大・桜井俊貴投手(22)も、ローテ入りの可能性は十分にある。中継ぎは左腕の高木京、戸根、公文、変則右腕の田原誠に、先発もできる宮国。セットアッパーはマシソンと山口、抑えは沢村で万全。ポレダを中継ぎに回すなど、起用法にも幅が出る。