日本ハムの打線がつながり、ソフトバンクに逆転勝ちした。6回、同点に追いつくと、5番DHに入った大谷が右前打でお膳立てし、6番から7番に打順が下がったレアードが決勝3ラン。すしを握りながら、走者の中田と大谷の待つ本塁に生還した。大谷の「打者→投手→打者」を、「中1日→中1日」で起用した栗山監督の決断がはまった。

 「秘密兵器」を投入するため、栗山監督は煙幕を張った。1日に登板した大谷を「5番DH」でスタメン起用。登板2日前にも野手でフル出場しており、「打者→投手→打者」を「中1日→中1日」で出場することになる。ソフトバンクが打者大谷をノーマークだと予想したこともあり、試合前まで徹底的に隠した。

 起用は、当たった。6回の好機を拡大したのが大谷。「(打ったカーブは)まったく頭になかったけど、安打になってよかった。内容のある打席が続いています」。大谷が不在であれば6番に入るレアードが7番にいて決勝弾が生まれた。

 中1日出場を続けた大谷は「まったく問題ないです」と言った。開幕直後で、蓄積疲労が少ないことなどから起用した栗山監督は、「大事なのは明日(4日)以降」。コンディションの変化に注意しながら、今後に生かしていく考えだ。昨年9勝15敗1分けと苦しめられたソフトバンクを相手に、まずは最初の顔合わせで2勝1敗と勝ち越した。【本間翼】