中日が今季の外国人投手補強でキューバ人選手の獲得調査を進めていることが6月30日、分かった。安定しているローテ投手が山井、大野、浜田の3人だけの状況で球団が先発補強を検討。今季解禁されたキューバから身体能力の高い選手獲得を目指す。現地でテストを課すなど、意中の選手と合意できれば今月末の補強期限内に獲得。逆転Vへの起爆剤にする意向だ。

 中日が先発補強に乗り出していることが判明した。狙いは今季から選手の獲得が解禁されたキューバだ。すでに巨人がセペダ、DeNAがグリエルと野手2人を獲得したが、中日がほしいのは投手。安定した先発は山井、大野、浜田の3人しかおらず、その一角を担える人材だ。

 当初はキューバからの獲得に消極的だった。情報量の少なさや万が一の亡命の可能性などがネックだった。だがドミニカ共和国や米国ルートを探しても、望む先発投手は見つからず。そこで個々が高い身体能力を持ち、人材の宝庫と言われる野球大国に目を向けた。

 同国の国内リーグ「セリエ・ナシオナル・デ・ベイスボル」は11月に開幕し、4月で終了。現在はオフ期間。そこで球団は力量をはかるため、現地でのテストも検討。すでに複数の選手をリストアップしている。

 ★ヨスバニ・トーレス(33=ピナール・デル・リオ所属)今季15勝3敗でリーグ最多勝右腕。MVPも獲得。防御率1・78も4位。

 ★イスメル・ヒメネス(27=サンクティ・スピリッツ所属)昨季まで2年連続などリーグ最多勝3度の右腕。09、13年WBCの代表エース格。今季10勝8敗、防御率2・51。

 ★ウラジーミル・ガルシア(26=シエゴ・デ・アビラ所属)今季5勝4敗も防御率2・19。最速150キロの直球を武器に、毎年奪三振王を争う右腕。

 現在担当者が情報収集中で、中日でプレーする可能性を探っている。日本の補強期限は今月末。望む選手と合意すれば、即獲得に動く。チームは3位に浮上したが、目指すは優勝。キューバ参戦で戦力を整え、逆転Vを狙う。