リシャール出走態勢整った/共同通信杯
昨年の最優秀2歳牡馬フサイチリシャール(牡3、栗東・松田国)が、今週の共同通信杯(G3、芝1800メートル、2月5日=東京)に出走する。早い時期からの始動を選択したのは、春のG1完全制覇を狙うための必勝策。1月中旬から時計を出しており、出走態勢は整った。例年以上に豪華なメンバーがそろった一戦だが、2歳王者が貫録を見せつける。
2歳王者が共同通信杯出走を決断した。朝日杯FSから2カ月弱。フサイチリシャールが年明け早々の始動を決めた背景には、先々を見据えた松田国英師(55)の戦略が見え隠れする。
過去、関西から有力馬が遠征してきたケースでは「ダービー前に東京を経験させる」という理由が多かった。ジャングルポケット(01年)やメジロブライト(97年)だ。だが、リシャールは東スポ杯2歳Sで経験済みで、しかもレコードでの圧勝。今さら東京にこだわる必要はない。
04年のキングカメハメハで「NHKマイルC→ダービー」のG1連覇を果たした松田国師は、リシャールでさらなる進化を目指している。すなわち「皐月賞→NHKマイルC→ダービー」というG1・3連勝。
短期間に激しいG1を3連戦し、すべてを勝つためには、それ以前のローテに余裕を持たせることが重要となる。弥生賞やスプリングSなどのトライアルから始動すれば本番までの間隔が短くなってしまうが、今なら2カ月以上あけて臨める。「ここから皐月賞へ直行したい」(同師)。意外にも思える始動戦は、春の完全制覇を目指すためには当然の策なのだ。
朝日杯FS後も栗東で調整されていただけに、仕上がり面での不安もない。激しい競馬を勝ち抜いたダメージを見せず、12日には早くも坂路で初時計(55秒2)をマーク。18日52秒0、25日51秒2。ひと追いごとに時計を詰めており、トレーナーは「実にパワフル。迫力が出てきた」と語る。
JRA賞の表彰式で、関口房朗オーナーは「恐らくは06年はフサイチの年になる」と豪語した。同じ3歳世代にはジャンク、古馬にはアウステルと有力馬がスタンバイしているが、軍団の大将格はやはりG1馬のリシャールだ。今回、未対戦のラジオたんぱ杯2歳S組(アドマイヤムーン)を粉砕すれば、春ははっきりと見えてくる。【鈴木良一】
[2006/1/31/08:40 紙面から]
写真=順調に調整されるフサイチリシャール
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