日本2発もブチ切れジーコ/親善試合
<国際親善試合:ハンガリー3−2日本>◇25日◇ハンガリー・ザラエゲルセグ
【ザラエゲルセグ(ハンガリー)25日=岡本学、永井孝昌、中村基也】サッカー日本代表のジーコ監督(51)が怒った。ハンガリー戦で2点のビハインドを追いついての後半ロスタイム、PKの判定に血相を変え、試合直後には審判に詰め寄った。結局、2−3の惜敗。国内組の奮闘に満足し、確かな手応えをつかんだからこそ「ドロー」という結果を奪った審判に黙ってはいられなかった。日本代表は今日26日にプラハへ移動。28日には欧州組を加え、国際サッカー連盟(FIFA)ランク9位の強豪チェコと対戦する。
「神様」が、真っ赤になって怒りを爆発させた。試合終了直後、ジーコ監督はピッチを引き揚げてくるFW玉田が交換したハンガリーのユニホームを奪い取って、審判団へ投げつけた。なおも、激高しながら詰め寄った。日本協会関係者の制止がなければ、つかみかからんばかりだった。
会見場にも不機嫌そうに両手をポケットへ突っ込みながら登場した。「あのレフェリーの判定はない。素晴らしい試合が台無しになった」。後半ロスタイム、相手選手のシミュレーションともとれる微妙なプレーから、PKで失点したシーンに不満をぶちまけた。
「あんな形で負けてしまって非常に残念だ。最終的にグラウンドで何が起こったか分からない。後になって残るのは、ハンガリーが3−2で勝って、日本が負けたという記録だけだ」。国内組で戦った日本代表のプレーぶりに満足したからこそ、選手から「追いついてドロー」という胸を張れる結果を奪い去った審判が許せなかったのだ。
昨年9月10日のセネガル戦以来11試合ぶりの敗戦。さらに同6月8日のアルゼンチンで喫した4失点以来の大量失点。それでも、ジーコ監督は「(ハンガリーに2点リードを許す)平手打ちを食らって目を覚ましてくれた」。後半30分に玉田、同32分に久保のゴールで一時は同点に追い付き、勝ち越しという決定機もつくった。「0−2から気落ちせずにどん欲にゴールを狙いにいってくれた。3点目のチャンスもあったし、最後まで十二分に気持ちがみなぎっていた」。
横浜の久保、磐田のDF田中、MF藤田、福西、西は今月7試合目という強行軍だった。さらに横浜、磐田勢のアジアCL出場で全体での実戦練習をできないまま、この日を迎えた。その中で出した課題が「コンディション(が悪い)とか練習できてないとか、体調が悪いとか、そんな中で、どんなものを出せるか。精神的な強さを見せて欲しい」だった。敗れたが、そのゲキに応える国内組の奮闘に満足そうだった。
W杯アジア1次予選では2試合とも欧州勢中心の構成で臨んだが「今日のメンバー全員でインド戦(6月9日)も行ける。欧州組が合流して(チェコ戦の)メンバーを決めるが、もしかしたら今日のスタメンかもしれない」。20日に現地入りしてから練習した攻守の切り替えが速いサッカーで「自分たちの目指すサッカーが見えてきた」と戦術面での成果も強調した。
敗戦という結果も、国内組のレベルアップに成功。欧州組への刺激にもなる。「同じ勢いでいけばチェコ戦でも結果を出せる」。審判への怒りをぶちまけたジーコ監督は、自らへも言い聞かせるように「(気持ちを)切り替えろ!」と、選手たちにゲキを飛ばした。
[2004/4/26/09:18 紙面から]
写真=ハンガリー戦後、PKの判定に激怒し審判に不満をぶちまけながらグランドを後にするジーコ監督
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