東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長(56)が8日、都内のメインプレスセンター(MPC)で大会総括会見を開いた。

五輪最終日を迎え、無観客になったことについて「残念だったが、無観客でなければ受け入れていただけなかったと思っている。無観客は致し方なかった」と振り返った。

8月24日に開幕するパラリンピックに関しては「政府や東京都、IPC(国際パラリンピック委員会)などと協議しながら、現在の感染状況を見ながら、政府の基準も踏まえて慎重に判断したい。どのタイミングに(観客の取り扱いについて)示すか、慎重に判断したい」と述べた。

大会を振り返っては「全ての会場を回りまして、裏方で努力をしていた方々と話をして、御礼して回ってきた。全ての会場で笑顔があふれていた。頑張っている方々の笑顔が非常に多かったなと思う。言葉ではなかなか言い表せないけど、態度や表情で頑張っている姿が、どの会場にもあふれていた。それが、この大会で脳裏に焼きついていること。一方で感染拡大が収まらない中、五輪・パラリンピックを楽しみながらも、たくさんの課題もありました」と感想を口にした。

アスリートについては「感染症対策で動線を分離していたので、私自身は選手とは接しなかった。日本選手団の団長や総監督から、選手がどのような状況であるか、選手たちが何を求めていて、組織委として、どのように対応できるか指示してきたところ」と説明した。【木下淳】