東京五輪(オリンピック)ボクシングでそれぞれ銅メダルを獲得した男子フライ級の田中亮明(27=岐阜・中京高教)と女子フライ級の並木月海(22=自衛隊)が8日、都内で会見を行った。

田中は「素直にめちゃめちゃうれしいです」。並木は「うれしい気持ちとこのメダルを誇りに思っています」とそれぞれ笑顔を見せた。

田中は地元・岐阜県多治見市の応援も「本当に力になった」と感謝した。「正直、メダルを取るつもりもなかったんですけど、まわりの皆さんが期待してくれていたので、僕も五輪では何か爪痕を残したいと考えていた。毎試合、いい試合ができましたし、銅メダルという結果を残せてうれしい」と、ぶっちゃけトークで心境を明かした。

田中の教え子がボクシングで出場する全国高校総体(インターハイ)もこの日から始まった。「勝ち負け、結果にこだわらず、全力を出して戦ってほしい。応援しています」と、力強くエールを送った。

新型コロナウイルス感染拡大で、東京五輪は1年延期になった。支えになったものを聞かれると、田中は「支えというか、執念ですね」と断言。「ずっと五輪出場を目指してやってきたので、執念でここまでやってきました」。並木は「合宿などで一緒になったメンバーが支えてくれたから、ここまで頑張ってこられた」と、仲間に感謝した。

今後について、田中は「ずっと目標にしてきた五輪が終わったので、休んでみて、自分がどう思うのか、どうしたいのか、見極めたいと思っている」。一方、並木は「自分はやっぱり世界一を取りたいというのが大きい。世界一を取れるように、コツコツ練習してしっかり頑張っていきたいと思っています」と現役続行を示唆した。

ボクシングで男女合わせて計3つのメダルを獲得した。田中は「すごいと思っています。他の男子メンバーは途中で負けちゃいましたが、本当に強い。何なら、僕だけメダルが取れないかと思っていたので、取れて良かったです」とホッとした表情。並木は「チームのみんながいなかったら、取れなかったと思う。感謝しています」と話した。